2002年12月19日木曜日

Le Monde : 薔薇の剪定は、今が時期!

2002.12.19
ルモンド紙。きょうは薔薇のお勉強。今ちょうど剪定の時期だそうです。春に買ったツルバラを移植しようかと考えていたところでしたので、苦労して翻訳しました。でも理解できないところもある。薔薇は奥が深そう。

La taille des rosiers, c'est maintenant  ! (2002.12.19)

薔薇の剪定は、今が時期!


「耕すことは成長への参加」、「きょうの仕事の結果は、明日のよろこびに繋がる」、この二つの言葉は、植木鉢の底に、蔦がECの紋章のように丸くからんだ模様飾りに書かれたもので、植木鉢メーカーの長年の宣伝文句です。

トルコがECに参加したいと言っていますが、園芸家に喩えさせれば、この蔦の紋章みたいなものでしょうか。蔦の花言葉は「我は、我のくっつくところで死す(死ぬまでくっつきたい)」というものです。

トルコの山々は、我々の庭の多くの球根植物の原産地です。多くの小灌木も、シャクナゲも。葵も黒海周辺の山々で野生しているもので、古代ギリシャ語では「ポント・ヨクシン」と呼ばれていました。香りが高く棘のある野生の薔薇もトルコが原産です。

さて薔薇についてですが、薔薇は寒い内に剪定しなければなりません。最初の水仙やツバキや黄水仙が咲き出してからでは駄目なのです。

つい数ヶ月前に園芸雑誌のコラムで議論されたことなのですが、どの園芸手引き書にも「薔薇の剪定は3月」と書いてありますが、間違っているのです。それに従ってはいけません。今剪定しなさい。

冬に剪定ばさみを使うのです。薔薇という灌木はきわめて早い時期に成長を始めるからです。薔薇は気温の上昇に対してよりも日照時間が長くなることに対して敏感なのです。なかでも「ルゴサ」種は一番早く、一月末には成長を始め、葉っぱが枯れているのに芽がふくらみ始めます。ずっと太陽の光から遮られてきた修道女のように、非常に速い速度で咲き始めるのです。2月の終わりまでには、家の中に入れていた薔薇を外に出すことで、すっかり大きくなります。

もし、3月に剪定するならば、樹液が既に循環を始めた枝を剪ることとなり、薔薇をして、剪られた下の部分から新たに芽を芽吹かせるという、余分な負担を掛けることになるからです。

もし、今、1月末以前に剪定すると、剪られた枝は、樹液はまだ循環していないもので、薔薇は冬眠中と言うことなのです。穏やかな気候の地域では、薔薇は冬の間でも、半分しか冬眠しない状態で、成長を続けています。今年の秋は、最初雨が降らず、後半になって雨が降ったので、若干開花は遅れるようですが、その分とても綺麗な花となるはず・・・。最近またちょっと寒いので、薔薇はまたちょっと眠りについています。

その機会を利用しましょう。薔薇は大きく分けて二種類に分類できます。年一回しか咲かないタイプと、二回咲き、或いは連続して咲くタイプの薔薇です。前者の場合は、枯れた枝とか、古くなった枝や弱った枝、それに伸びすぎて形を崩した枝などだけを、綺麗に剪定するだけに留めます。

ツタバラは小さな花を咲かせますが、枝や幹は軟らかく支柱に支えられていますが、からんだ枝を調べて、枝の一番先にある花を付けた茎や水平に分岐した枝の先にある茎は取り除きます。これらの茎は芽を付けていないので発芽することはないからです。

花を落とした茎から一番最初にある芽を見つけ、そのすぐ下を剪ります。その下からツルバラは伸びていくからです。枝が、曲がりくねりながら、ほぼ水平に伸びていくように、うまく剪定します。まっすぐに枝をしてしまえば、花は先端に咲くだけです。枝を曲げることで、花が全長に渡ってつくことになります。これがツルバラがよくアーチ型にして栽培される理由です。

伝説的に言われていることとは反対に、一回咲きの薔薇も剪定することが出来ます。デリケートな作業で、水平に伸びた枝を弱く剪り、前年に伸びた大きな枝はもうちょっと強く剪ります。灌木性の薔薇も、太い幹を持ったツルバラと同じように、適当な樹に寄せて伸ばすことで、たくさん花を咲かせることが出来ます。

もちろん、多回咲きの薔薇のように丸坊主にしてはいけません。この種の薔薇(多回咲き、の薔薇)はからみつくつかないは別にして、大きくなるものです。からむことと大きくなることは別です。大きくなることでシーズンに何回も花を咲かせるのです。

この薔薇は、強剪定に耐えますが、蔓性の枝についてだけは、一回咲きの薔薇のように注意して剪定しなければなりません。

よく、枝の下から数えて三つ芽の芽のところで剪定しろと言いますが、注意してください。全てに於いて、一般化は、調子に乗ると間違いの元になるからです。

薔薇の成長が遅ければ遅いほど、より強く剪定するべきです。そのことによって、栄養を送るべき枝の数が少なくなり、残された枝はより大きくなり、花もたくさん着けるようになるからです。薔薇が丈夫であればあるほど、強く剪定せずに伸ばすべきです。樹液が満ちあふれているのでどんどん成長するからです。

丈夫な薔薇は思い通りに剪定できます。全体のシルエットを調和した形にととのえ、樹の真ん中まで良く日が通るように枝の中を剪定します。大きな枝は元から剪ってしまうことが出来ます。余分な無駄枝も剪ってしまいましょう。無駄枝は棘がより多く、色が違うので分かります。それは接ぎ木に出来ます。こういう風に手入れをすれば、薔薇は何十年も若者のようにみずみずしく生き続けるのです。

ARTICLE PARU DANS L'EDITON DU 19.12.02

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